猫のおやつの選び方と与え方

獣医師監修。猫のおやつの種類、適正な量(カロリー20%以内)、頻度(3日に1回が目安)、安全な選び方、避けるべき添加物、しつけへの活用方法を詳しく解説。無添加おやつのおすすめも紹介。
愛猫とのコミュニケーションに欠かせない🛒おやつですが、適切な選び方と与え方を理解することが健康維持には不可欠です。本記事では、獣医師監修のもと、猫のおやつの種類、適正な量と頻度、安全な選び方、しつけへの活用方法を詳しく解説します。
猫におやつは必要?
おやつの役割
猫におやつは栄養学的には必ずしも必要ではありません。総合栄養食のキャットフードを適量与えていれば、必要な栄養素はすべて摂取できます。
しかし、おやつには以下のような重要な役割があります:
コミュニケーションツール:
- 飼い主と猫の絆を深める
- 猫との信頼関係を築く
- 愛情表現の手段
しつけのご褒美:
- 良い行動を強化する
- トレーニングの成功報酬
- キャリーに入る練習のご褒美
投薬の補助:
- 薬を飲ませやすくする
- 通院後のストレス緩和
歯の健康:
- 噛むタイプの🛒おやつで歯垢除去
- オーラルケアのサポート
猫のおやつの種類
市販のおやつには様々な種類があります。ドライタイプは固形の最も手軽なタイプで、粒になっているので与え過ぎを防げます。ウェットタイプやペーストタイプは水分量が多く、硬いものが苦手なシニア猫や水を飲みたがらない猫に向いています。
1. ドライタイプ(カリカリタイプ)
特徴:
- 固形で保存性が高い
- 歯垢除去効果が期待できる
- 1粒ずつ与えやすい
適している猫:
- 若い成猫
- 歯が健康な猫
- 🛒ドライフード好きな猫
2. ウェット・ペーストタイプ
特徴:
- 水分補給にもなる
- 嗜好性が非常に高い
- 投薬時に混ぜやすい
代表的な製品:
- チュール(CIAO チュール)
- ねこぴゅーれ
- その他🛒ペースト状おやつ
適している猫:
- 高齢猫
- 歯が弱い猫
- 水を飲まない猫
- 食欲不振の猫
3. フリーズドライタイプ
特徴:
- 素材の味がそのまま
- 栄養価が高い
- 添加物が少ない
適している猫:
- 素材の味を好む猫
- グルメな猫
- 健康志向の飼い主
4. 煮干し・かつお節などの自然素材
煮干しやかつお節も猫が大好きなおやつで、噛み応えがある煮干しなどはオーラルケアにもなります。
注意点:
- 人間用は塩分が高いため猫用を選ぶ
- ミネラルが多く、与えすぎは尿路結石のリスク
- 少量にとどめる
5. 機能性おやつ
種類:
- 毛玉ケア
- 🛒デンタルケア
- 関節サポート
- 腸内環境改善
メリット:
- おやつを与えながら健康サポート
- 特定の健康問題に対応
適切なおやつの量
基本的な目安
おやつの量は、猫が1日に必要とするエネルギーの20%以内が適正とされています。より厳密には、1日に必要なカロリーの5%以内に抑えるのがおすすめという意見もあります。
カロリー配分の基本:
| 配分 | パーセンテージ | 推奨度 |
|---|---|---|
| 主食(総合栄養食) | 80~95% | 必須 |
| 🛒おやつ | 5~20% | 上限 |
体重別のおやつカロリー目安
健康な成猫の1日に必要なカロリーは、体重1kgあたり約80kcalが目安です。
🛒おやつの上限カロリー(20%の場合):
| 体重 | 1日の必要カロリー | おやつ上限(20%) | おやつ上限(5%) |
|---|---|---|---|
| 3kg | 240kcal | 48kcal | 12kcal |
| 4kg | 320kcal | 64kcal | 16kcal |
| 5kg | 400kcal | 80kcal | 20kcal |
| 6kg | 480kcal | 96kcal | 24kcal |
与え方のポイント
ポイントは一度にたくさん与えず、少量ずつ与えることです。
具体例:
- チュール1本: 約7~14kcal
- カリカリ🛒おやつ1粒: 約2~3kcal
- 煮干し1尾: 約5~10kcal
重要: おやつをあげる代わりに総合栄養食の量を減らして、必要以上のカロリーを摂らないように調整することが大切です。
適切なおやつの頻度
頻度の目安
おやつをあげる頻度については、特に決まりはありませんが、理由なくあげるのではなく、コミュニケーションやごほうび、躾の手だてとして与えるタイミングを意識するようにしましょう。
推奨頻度:
- 概ね「3日に1回」の頻度で与えると、健康面で問題が生じるのを防ぐ
- 🛒おやつを与えるのは、多くても1日3回程度まで
- 毎日与える場合は、少量(5%以内)に抑える
タイミング
適切なタイミング:
- ご褒美として
- 良い行動をしたとき
- しつけに成功したとき
- キャリーに入れたとき
- コミュニケーションとして
- ブラッシング後
- 🛒爪切り後
- 遊びの後
- 投薬の補助として
- 薬を混ぜる
- 薬の前後のご褒美
避けるべきタイミング:
- 食事の直前(主食を食べなくなる)
- 理由なく欲しがるたびに与える
- 夜間の空腹時
年齢別のおやつの与え方
子猫(生後3ヶ月~1歳)
基本方針:
- 生後3ヵ月未満の子猫にはおやつを与えない
- 生後3ヶ月以降は少量から
- 成長に必要な栄養は主食から摂取
注意点:
- カロリーが高いおやつは避ける
- 消化しやすいものを選ぶ
- 子猫用表示があるものを
成猫(1歳~7歳)
基本方針:
- カロリー管理を徹底
- 肥満に注意
- バラエティを持たせても良い
高齢猫(7歳以上)
基本方針:
- 柔らかい🛒ペーストタイプが適している
- カロリーは控えめに
- 食欲不振時の食欲刺激に活用
推奨おやつ:
- チュールなどのペーストタイプ
- ふやかしたドライタイプ
- 水分の多いウェットタイプ
安全なおやつの選び方
原材料のチェックポイント
猫は香りの強いものを好む傾向があるので、肉や魚など素材の香りがしっかりついたものが🛒おすすめです。
良質なおやつの特徴:
- 主原料が明確(鶏肉、まぐろなど)
- 添加物が少ない
- 国産または信頼できる製造元
- 賞味期限が明記されている
避けたい添加物
最も注意すべき添加物は亜硝酸ナトリウム、フルビル酸カリウム、増粘剤・増粘多糖類、BHA・BHTで、これらは発がん性が疑われたり、歩行障害や🛒肝機能の問題を引き起こす可能性があります。
危険な添加物:
| 添加物 | リスク | 用途 |
|---|---|---|
| 亜硝酸ナトリウム | 発がん性の疑い | 発色剤 |
| BHA・BHT | 発がん性の疑い | 酸化防止剤 |
| 増粘多糖類 | 歩行障害の可能性 | 増粘剤 |
| 着色料 | 不要な化学物質 | 見た目重視 |
獣医師が選ぶ無添加おやつ
獣医師によると、「ねこぴゅーれ」や「ちゅーる」が最もおすすめで、水分補給にもなり、脱水による腎臓への負担を軽減できます。
推奨製品:
- ねこぴゅーれ 乳酸菌入り - 🛒腸内環境改善
- チャオ ちゅ~る 贅沢バラエティ - 好き嫌いが激しい猫に
- キャティーマン 無添加良品 - タウリン配合
しつけへの活用方法
効果的な使い方
おやつは猫とのコミュニケーションの手だて、躾やねぎらい、ごほうびの意味をもつフードとしてタイミングよく与えましょう。
しつけでの活用例:
- キャリートレーニング
- キャリーに入ったらおやつ
- 徐々に慣らす
- 🛒爪切りトレーニング
- 爪切り後にご褒美
- 嫌なことの後に良いこと
- 来てほしい時
- 名前を呼んで来たらおやつ
- ポジティブな結びつき
- 歯磨きトレーニング
- 🛒歯磨き後のご褒美
- 習慣化のサポート
注意点
- 理由なくおやつを与え続けていると、おやつの特別感や価値が薄れる
- 欲しがるたびに与えると、要求吠えが増える
- しつけの成功とおやつは明確に結びつける
与えてはいけない人間の食べ物
人間の食べ物には、猫ちゃんにとっては塩分や糖分が過剰に含まれているものが多いので、食べさせないよう注意してください。
絶対に与えてはいけない食べ物:
- チョコレート
- ネギ類(玉ねぎ、長ネギ、ニラ、ニンニク)
- ぶどう、レーズン
- アルコール
- カフェイン
- キシリトール
詳しくは猫に与えてはいけない危険な食べ物をご覧ください。
おやつに関するトラブルと対処法
1. おやつばかり欲しがる
原因:
- 🛒おやつの与えすぎ
- 主食の味に飽きている
- 要求すれば貰えると学習
対処法:
- おやつの頻度を減らす
- 主食を見直す
- 要求に応えない
2. おやつを食べすぎて主食を食べない
おやつを食べすぎて主食のごはんが食べられなくなってしまうのも猫にとってはよくありません。
対処法:
- おやつを5%以内に厳格に制限
- 主食の時間を決める
- おやつは食後のみに
3. 肥満になった
対処法:
- おやつを一時中止
- 主食のカロリーを減らす
- 運動量を増やす
- 獣医師に相談
よくある質問(FAQ)
おやつを与えないのはかわいそう?
いいえ。🛒総合栄養食を適量与えていれば栄養的には問題ありません。おやつはコミュニケーションツールとして、適切なタイミングで与えることが大切です。
高級なおやつの方が良い?
価格ではなく、原材料と添加物の有無を確認しましょう。無添加で素材が明確なものが安全です。
人間用の煮干しはダメ?
人が食べるものは塩分の高いものもあるので、猫用を与えるようにしましょう。人間用は塩分が高く、腎臓に負担をかけます。
おやつで栄養補給はできる?
おやつは🛒栄養補給ではなく、コミュニケーションツールです。栄養は🛒総合栄養食から摂取してください。
まとめ
猫のおやつは、適切な量と頻度を守れば、飼い主と猫の絆を深める素晴らしいツールです。1日の必要カロリーの20%以内(できれば5%以内)を目安に、コミュニケーションやしつけのご褒美として活用しましょう。
原材料をしっかりチェックし、無添加で安全なおやつを選び、愛猫の健康を守りながら楽しいおやつタイムを過ごしてください。
猫の食事全般については、猫の食事と栄養完全ガイドもご覧ください。
この記事は一般的な情報提供を目的としており、獣医師の診断・治療に代わるものではありません。猫の健康に関する具体的な問題がある場合は、必ず獣医師にご相談ください。
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